【書評】なぜ花魁は「~でありんす」という言葉を話すのか 吉原はスゴイ: 江戸文化を育んだ魅惑の遊郭

ドラマで花魁がしゃべっているシーンを見ていた時のことです。

花魁

わっちは安い女じゃありんせん
・・・なんでこんな変なしゃべり方してるんだ??

と疑問がわきました。

そこで江戸時代の遊郭についての本を探してみると、非常に面白い本を見つけましたので紹介します。

 花魁の変なしゃべり方は出身地方を隠すため

「わっち」「~ありんす」などの独特なしゃべり方は”廓言葉“といいます。

花魁たちが廓言葉を使うのは少し悲しい理由があります。

花魁たちの出身はほとんどが地方の農村部です。

飢饉などの食糧不足によって親に売られた娘たちが遊郭に買われて、花魁となります。

そのため、言葉を矯正しなければ田舎者の寄せ集め感が出てしまいます。

廓言葉を教えることで方言を上書きさせることができ、かつ遊郭ならではの粋な雰囲気も醸せるという一石二鳥の戦略でした。

私も沖縄旅行でガールズバーに行ったとき、お姉さんがバリバリの関西弁で”コレジャナイ感”を感じたのですごく腑に落ちました笑

花魁は風俗嬢というより芸能人兼ファッションモデルに近い

読んでいて”なるほど!!”と思った内容の一つに

著者

花魁は風俗嬢というよりも芸能人兼ファッションモデルに近いのでは?

という筆者の考察です。

抜粋すると以下が論拠です。

  • 花魁とそういう行為をするためには最低3回お店に通う必要がある(1回目など口もきいてくれない)。しかも一回一回がかなり高価で、最高級の花魁は指名料だけで10万円以上、それに多額の宴会費などが加算されるため、ハードルが高すぎる。
  • 特定の花魁とそういう関係を持っていながら、他の花魁へ浮気をすると客はボコボコに殴られた上、多額の迷惑料を支払わなければならない。
  • 簡便にそういう行為をしたいのであれば、(違法ではあるが)1万円前後でそういうサービスをしているお店が他にたくさんある。
  • 花魁の浮世絵などは露出が少ないものが多く、男性向けのエロ本というよりも女性向けファッション誌のようである。
  • 花魁には和歌や文章能力などの文化的能力が求められていた。

もちろん景気に大きく左右される業種であるため、常に芸能性が追及されたわけではありません。

例えば、質素倹約が推奨された時代や、飢饉などでお客さんが来てくれない時期などは安さや性的サービスの簡便さを優先させています。

しかし、景気がいいときは文化的な素養が求められたようです。

時代ドラマをより楽しむため、ぜひ吉原の知識を!

江戸時代を舞台にしたドラマにはたいてい吉原や花魁が出てきます。(私はJIN-仁-を見ていて今回この本を買いました笑)

なぜあんなに特殊な世界が生まれたのか、なぜそもそも幕府は吉原を認可したのかなど、江戸時代の文化と吉原は切っても切り離せない関係です。

そんな吉原を理解するため、この本をぜひ読んでみることをオススメします!

今回もお読みいただきありがとうございました!

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