ウソ発見器って言葉は聞いたことありますよね。
こういうのとか
こういうやつとか。
こんな商品が現在でも売られています笑
昔の映画を見ていると、容疑者が椅子に縛り付けられて、
警察が地震計のような波形を見てウソか本当か判定する
なんてシーンもありますよね。
映画の脚色かと思っていたんですが、本当に使われていたそうです。
噓発見器が1920年代に発明されてから、連邦法で使用が規制されるまで数十年間捜査で使用されました。
1998年に米国最高裁判所が
「嘘発見器による証拠が信頼できるというコンセンサスはまったくなかった」
と結論づけました。この発言が出るまで一体何回有罪の根拠に嘘発見器がつかわれたのか・・・
20年の時を経て、再び同様な問題が現れつつあります。
Natureに
Time to regulate AI that interprets human emotions
という記事が載っておりましたので、それを基に紹介したいと思います。
表情認識技術の発展
4 Little Treesという香港の学習プログラムがあります。AIによる表情認識を教育に組み合わせたプログラムが売りなようです。
学習プログラムについてこんな紹介がされていました。
・AI人工知能学習システムは、生徒の学習レベルに応じて教科書の深さを自動的に調整します。
・数学の練習問題は、ゲーム要素と報酬モードを追加して、学習環境を促進し、独立した学習を刺激します。
(https://www.4littletrees.com/より 日本語訳)
これは非常にいいなと正直感じました。高校生の時に「何色のチャートが自分にはいいか」と迷われた方も少なくないはず笑
それを科学的?な根拠に基づいて選んでくれるのであれば助かる人も多いのではないでしょうか。
一方で、こんな記載もありました。
・学生の感情とパフォーマンスのリアルタイム検出。システムは、教師が参照できるように、明確で理解しやすいチャートレポートを自動的に作成します。
・生徒が問題を抱えていることをシステムが検出すると、すぐに学習ガイダンスを提供し、生徒が率先して質問に答えるように導きます。
(https://www.4littletrees.com/より 日本語訳)
うーん・・・確かに便利かも知れませんが。わからなそうな状態を認識して先生がヘルプしてくれるなら、確かに学習は効率的に進むかも知れません。
しかし、「意欲がない」とか誤った評価されたりしないか・・・
リモートワークで従業員を管理したい会社 コロナ禍での需要増
コロナ禍で一般化したリモートワークですが、従業員の労働をどう管理するかという問題も生んでいます。
中にはWebカメラをつなぎっぱなしにして、従業員を監視する企業もあると聞きます。
こちらの会社では、Webカメラで従業員の行動や、第三者が移っていないかを監視しているサービスを提供しています。
リモートワーク/在宅コンタクトセンター業務におけるセキュリティ問題を解決する「不正検知AIソリューション」の提供開始
確かに、こういうセキュリティ問題を解決してくれる企業があることは会社員にとってもメリットはありますよね。
セキュリティ上の観点からうちの会社では在宅勤務ができない
という問題を解決してくれます。その点ではリモートワークの促進につながっていい面があると思います。
ただし、これに感情認識技術が使われて
「あ、こいつ集中していないな。査定下げよう」
とか勝手に評価されたら納得できませんよね。
それにどれだけの信憑性があるんだよって問題になります。
ただし、この分野は成長が見込まれております。
感情認識産業は2026年までに370億米ドル(約4兆円)に成長するという試算があります。
比較としては不適切かもしれませんが、日本のアイスクリーム市場は約4000億円ですので、その10倍です笑
AIを用いた感情判定は規制される動きがある
マサチューセッツ工科大学のメディア芸術科学教授であるRosalind Picard氏らは感情認識を研究しています。
そんな彼女も、AIを用いた感情判定の規制を促進する立場を示しています。
生体認証技術と実装については、独立した法的機関による監督が必要という意見もあります。
科学的信頼性が現時点では担保できていないことが指摘されている現在ではもちろんですが、信頼性が担保されたからと言って無断で使われるのは賛否がありそうです。
段々アニメの「PSYCHO-PASS サイコパス」みたいな世界が近づいているのかも知れませんね。
見たことない方はぜひ見ることをオススメします。
概要を言うと「犯罪を犯しそうな人を映像、見た目から自動で判定して犯罪を犯す前に逮捕、隔離できる世界」についてのお話しです。今回の話しに似ていると思いませんか?
皆さんは賛成か反対かどちらでしょう。
今回もお読みいただきありがとうございました!
Podcastでも発信していますので、よろしければぜひお聞きください!