【研究紹介】逆立ちして歩くウサギ 運動異常を引き起こす遺伝子について

Science誌に逆立ちして歩くウサギについての記事が載っていましたので紹介します。

よろしければ、リンクの動画を見てください。
ウサギが逆立ちして歩いています。(少し可愛い)
1935年時点ですでに、あるウサギが変な動きをすることが観察されていたようです。
少し可愛いですがこれは芸を教え込んだわけではなくて、遺伝子の変異によって生じる行動異常のようです。
そして、2021年3月25日の論文で、どの遺伝子に異常があって、なんで逆立ちしてしまうのか報告されました。
スウェーデンの Uppsala大学、Leif Andersson先生らの研究成果です。
100年解明にかかったのが最近わかったって胸熱ですよね!

なんで逆立ちしちゃうのか

原因遺伝子はRORBと名付けられ、ある特定の神経で作られてることがわかりました。
RORBの遺伝子が変異していると、それら特定の神経細胞の数が大きく減少することがわかったようです。
つまり、このRORB遺伝子はある特定の神経細胞への分化、生存に必須なようです。
どうやらRORBは転写因子なようなので、分化に必要なのかもしれません。
これら神経細胞を人為的に脱落させると、ウサギの筋肉が過剰に収縮してしまい、逆立ちのような動きを示すことがわかりました。
また、RORB遺伝子により作られる神経細胞は他の神経細胞が活性化するのを抑制しているタイプのようです。
ヒトでは、charcot-marie-tooth disease(シャーコット・マリー・トゥース病)という病気の方でRORB遺伝子の異常が見つかるそうです。
人間でも末梢神経の病気なようで、足や手の筋肉が衰え、鶏歩と呼ばれる特徴的な歩き方が認められるそうです。
メカニズムを1つ1つ詰めていくと納得なんですが、たった1つの遺伝子の異常であんなに大きな行動の異常が起きるのかって興味深いですよね。
余談ですが、この遺伝子変異はスプライシングする部位が変異していて、スプライシング正常に行えないから機能不全になっているようです。
スプライシング、なんでかはわからないですが個人的にすごく好きなので、また今度取り上げたいと思います!
今回も読んだ下さり、ありがとうございました!!

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